事例紹介

病院向けパッケージ製品にMySQL+開発支援を採用

福島 真樹 様 嘉悦 誠之 様 近藤 幸子 様

メディカル・データ・ビジョン株式会社
研究開発部 部長 福島 真樹 様(左)
研究開発部 開発一課 嘉悦 誠之 様(中央)
研究開発部 開発二課 近藤 幸子 様(右)

メディカル・データ・ビジョン株式会社DPC 分析システム『EVE』
DPC 別原価計算システム『Cost Matrix』

 事例パンフレット(メディカル・データ・ビジョン社)PDF ダウンロード

導入の背景と狙い

 私たちが持つ思想は『病院の経営を支援し、その先にある患者メリットを創造していく』というものです。そのためにも提供するプロダクトは出来る限りコストを抑え、廉価でなければなりません。 私たちが主に取り扱っているデータは、レセプトコンピュータ(病院におけるレジのような役割をするコンピュータ)から抽出されたものです。 そのデータには患者様一人一人の個人情報だけではなく、行った様々な処置や検査・手術などの行為のデータや、それらに使用した材料・薬剤、その使用量など多岐にわたる詳細かつ膨大なデータが記録されています。病院で取り扱われている殆どのデータが集約されていると言っても過言ではありません。 単純なCSVファイルで出力された場合でも、多い場合は月に300メガバイトを超える容量のデータが存在し、それらのデータは数年単位で保持する必要があります。その上、社内では数百病院のデータをまとめて扱う事になるため、すぐにテラバイトクラスのデータとなります。 私たちは、これら莫大なデータの分析・可視化を行い、フルに活用するためのパッケージを開発しています。しかし既存のプロダクトで使用していたデータベースは大量のデータを利用すると速度が遅く、ユーザ様のストレスにもなっていました。
 そのため、新規開発するシステム『EVE(イブ)』『Cost Matrix(コストマトリックス)』ではその『廉価で高速なソフトウェアにする』という課題を解決する事が重要な目標でした。そこで着目したのがMySQLをはじめとするオープンソースソフトウェアです。

導入の経緯

 当初作成していたプロトタイプは、Windows環境をベースに、Visual Basicと他社のデータベースを連携させるシステムとして開発していました。しかし、プロトタイプで利用していたデータベースでは基本的な速度が遅く、また容量がある程度を越えるとデータベースそのものが耐えきれずに不安定になるという問題もあり、代替となるデータベースを模索していました。
 そこで、Webアプリケーション開発における高速かつ廉価なソリューションとして、当時注目を集めていたLinux+Apache+MySQL+PHPの環境、いわゆるLAMP環境に着目し検証した結果、想像以上の高速性を発揮したため導入する事にしました。
 LAMP環境を導入したことによって、既存のプロダクトで使用していたデータベースソフトウェアに比べ、驚くほどの高速化に成功し、開発も成功を納めました。
 しかし、商品をさらに進化させるためASPサービス化するという企画が立ち上がった際に、当社にはLAMPに関するノウハウが足りず、そのままASPに移行するだけでは大人数のアクセスに耐えられないという結論が出ました。
 そこで販売当初より、MySQLのライセンス購入でお世話になっていたスマートスタイルにご協力をお願いしました。

導入効果

 MySQLの性能を引き出すためにスマートスタイルのノウハウをお借りし、OSからの抜本的見直しを行いました。
 結果として導入していたOSをFedoraCoreからopenSUSEへ、ファイルシステムをext3からXFSへ変更しました。
 そして、MySQLのレプリケーション機能を利用し、データベースサーバのスケールアウトを行う事で大量データをご提供しているにも関わらず、現在では数百のユーザ様にも問題なくご利用いただけるようなシステムになりました。
 また同時に、レプリケーションと仮想IPを利用してシステム異常時にデータベースのフェイルオーバーを実現させることにより、サービスの安定性も同時に確保する事が出来ました。
 さらに、一部の集計クエリが遅いという問題に関してもクエリのチューニングを行って頂きました。結果として最大200倍もの速度向上を達成し、お客様へさらに早く分析結果をご提供できるようになりました。
 担当して頂いたエンジニアの方も意欲が高く、既に十分な速度が出ているクエリでさえ「もっと早くしたい」という情熱を持って取り組んで頂けました。
 おかげさまでEVE・Cost Matrixはテーブルが億単位の行、テラバイトクラスのデータベースであっても高速に動作する製品となりました。

実際に MySQL 製品を使用しているエンドユーザ様からの声

医療法人社団 新日鐵八幡記念病院 診療情報管理室 主任 渡邊 栄子 様
経営企画部企画経理課 秋吉 裕美 様

DPCにおけるベンチマーキングは、自分たちを見直すチャンスになったと思っています。
EVE を使うことにより、的確な検証・分析をすることが出来ています。(渡邊様)

EVEを導入してから、ミクロ的な経営分析、そして改善の提案が可能になりました。
同時に、DPC分析担当として、診療情報管理室と連携が出来るようになったことは成果として大きいと思います。(秋吉様)

毎月の経営会議でDPCに関する報告に、経営陣が求めている資料をタイムリーに提供出来ています。
また、毎月発行しているDPCマンスリーレポートを使って様々な情報を発信していますので、医師からの症例検証依頼も多く寄せられ、減収が多い症例など特定の症例を分析し、診療に反映していただいております。(秋吉様)

【新日鐵八幡記念病院 プロフィール】
1900(明治33)年 官営製鐵所付属病院として、製鐵所が出来る前年に創設された歴史ある病院。平成14年から外来部門は完全予約制を取り、開業医や近隣の病院からの紹介率は88.8%という高率を誇る一般病床453床の「地域医療支援病院」です。

お客様プロフィール

メディカル・データ・ビジョン株式会社
URL : http://mdv.co.jp/
〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町1丁目4番1号 友泉淡路町ビル8階

【医療の理想を追求】
理想の医療はクオリティなくして語れませんが、『医療の質』の一指標になるのが医療機関に蓄積されてきた臨床データです。私たちMDV社は設立当初より、『お客様の満足と、社会への貢献』を目標に、〝医療データのネットワーク〟に取り組んでまいりました。
【医療業界の改革を目指して】
私たちのご提供するパッケージソフトは、医療機関同士のデータ共有を可能にすることで、医療業界にプラスの変革を期待できます。例えば投薬に関しても、他の医療機関で〝どんな疾患の、どんな患者にどの薬を投薬したか〟、またその結果も含めて把握できるようになれば、より効果的な診療が可能となるでしょう。

私たちはこれからも〝豊富な実証データに基づいた理想の医療(=メディカル・データ・ビジョン)〟を実現すべく、医療業界のさらなる改革を目指し成長していきます。

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